忘れない旅、女川 中溝愛
記者インターン7日目。本日のブログ担当は、東海大学2年の中溝愛(なかみぞあい)です。出身は神奈川県の愛川町です。自然が豊かでバーベキューやキャンプをするのに最適です。押し花クッキーが有名です。ぜひ遊びに来てください!
さて、今日はオフだったので、同じインターン生の上智大2年の栗原海柚さんと、昨夏このインターンに参加した14期生の東海大2年猪股修平くんと、栗原さんがゲストハウスで知り合ったさとしさんの4人で女川に行きました。
到着すると田村孝行さん・弘美さん夫妻が私たちを待っていてくれました。田村さんは当時銀行員だった息子の健太さんを津波で失いました。小学校3年生から大学3年生まで野球をし、「何事にもしゃかりきに頑張る人だった」と笑いながら教えてくれました。銀行員になってから、会社代表で地域のお祭りに積極的に参加し、社会に貢献できると思っていたそうです。「今思えば幸せだったなぁ」と言った時の弘美さん(下の写真右側。左、栗原さん)の遠くを見る目は忘れられません。
女川支店では12人を津波で失いました。海までわずか100メートルに位置していました。すぐ近くには堀切山があり、距離では230メートルほど。走れば約3分、歩いても約5分で逃げ切れたはずでした。しかし支店にいた人は支店長の指示で屋上へ逃げ、津波に飲み込まれました。海から近く、警報が鳴った時点で大きな津波が来ることは十分予想できました。にもかかわらず会社に残った健太さん。一体何をもってここにとどまる必要があったのでしょうか。
田村さんによると、企業に「御社の防災対策はどのようなものですか」と尋ねても、明確に答えられない会社が少なくないようです。働く人の命を守ることが二の次になっているお粗末な会社が存在することに、私は驚きました。
2人はこれ以上悲しい思いをする人を増やすまいと、伝え続けることで風化させない努力をしていました。「負の財産をプラスにする」と語った田村さんの拳は強く握られていました。
河北新報社石巻総局記者の水野良将さんと仙台放送記者の大山琢也さんにもお会いすることができました。
話を聞き入っていた私たちはお昼を食べるのも忘れ、気づいたら15時に。どこもランチの営業は終了していて探すこと1時間。さとしさんが石巻市内にあるお寿司屋さんに電話をかけてくれたところ、営業終了にも関わらずお店を開けてくれました。16時にもなったお昼ご飯。「海の宝石箱」のような握りを一口食べるとお刺身はとろけ、舌にしみ込むように馴染んでいきました。
石巻駅周辺にはアニメ・サイボーグの像が立っていたので記念にパシャリ。
みなさんありがとうございました。明日からまた頑張っていきましょう!
(上の写真、右からさとしさん、栗原さん、猪股くん、中溝)
東海大2年 中溝愛
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