伝えることが未来をつくる

インターン生の東北学院大学2年・横山明佳音です。



インターン5日目。

今日は震災により甚大な被害を受けた名取市の閖上地区で、笹かまを製造していた「ささ圭」のおかみ、佐々木靖子さんの案内で、津波の被害にあった地区を見てきました。







「何もない」

私はそのような言葉がまず頭に浮かびました。

ここに人々の生活が当たり前のようにあったことが想像出来ませんでした。



その後、閖上中学校と閖上小学校へ行きました。

閖上中学校は避難所として多くの方が震災当日に避難をした場所です。しかし津波は、安全と思われていた3階建ての校舎の2階にまで達し、同じ敷地内であっても生死を分けたそうです。

そのお話を聞き、ただただ呆然としました。



ゆりあげ小学校にはがれきの中から見つかった思い出の品々が展示されていました。

写真や洋服、ランドセル、日常を想像させるものが体育館いっぱいに置いてありました。







「持ち主の元へ一つでも多く帰ってほしい」、そう願うことしかできませんでした。その品々はお盆の後には展示期間が終わってしまうそうです。私は展示期間を延ばすことはなぜできないのか疑問に思いました。まだ閖上に戻る心の準備が出来ていない人もいると思うのです。



午後は、「ささ圭」が現在、かまぼこを手作りで製造し、販売している店舗を訪問しました。

そこでいただいた出来立てのかまぼこから、「ささ圭」の方々の温かさを感じました。







閖上地区は震災により6人に1人が犠牲者となりました。

このような事実を私は今日初めて知りました。

私のように、この現状を知らなかった人は多くいると思います。

そのことを私たちは伝えていかなくてはいけないと、閖上地区に行って強く感じました。

今日の経験を忘れず、私に出来ることを見つけていきたいです。
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河北新報社 記者と駆けるインターン

このブログは、2012年夏から2019年春まで通算19回行われた、大学生向けの記者体験プログラム「記者と駆けるインターン」の活動報告です。 2019年夏からは内容や期間が異なりますので、ご了承ください。 詳細は最新の記事をご覧ください。