意識

インターン生の鈴木学@東北大です。



先週月曜日に始まったインターンシップも8日目。

農地再生に汗した先日のボランティア体験のレポートを、さらにブラッシュアップする過程に挑みました。



講評を兼ねた講義では、夕刊編集部の安倍記者、デジタル編集部の目黒記者のお二人に講師を務めていただきました。



お二人に共通するこだわりは、文章の「分かりやすさ」。昨日の相原記者の講話同様、取材した情報の取捨選択の仕方や、「現在─過去─未来」の順番で文章を展開する方法など、取材・記事執筆初心者の我々にも実践しやすいノウハウを具体的にお話いただきました。



講話を聞く中で、私が最も刺激を受けたのは「視点」の大切さ。

取材現場に自分が立った時、何を見て、何を伝えるのか─。

自分の視点こそが、記事の内容を大きく左右するのだと気付かされました。



安倍記者は、こうも指摘していました。

「見えているけれど、意識していないものに気を配ってほしい」











目黒記者の表現では「他の人が意識していないことを書くように心がけよう」











普段は見過ごしがちな事柄にもしっかり意識を払い、注意深く観察することで

他の人にはできない、より魅力的な記事が書けるのだと教わりました。



これまで2箇所を訪ねた津波被災地。

壊滅的被害を受けた名取市閖上を巡り、仙台市若林区荒浜では農地再生のボランティア作業も体験しました。



それぞれの体験は既にレポートにまとめていましたが、まだまだ意識を向けるべきことがたくさんあったのだと気付かされました。



記事の書く上で大切な「視点」をより確かなものにしていくには、「知力」が不可欠だと安倍記者は教えてくれました。



自分の視点は、自分の引き出しの中からしか生まれません。自分の見たもの、聞いたものをしっかり意識して、自分の引き出しにしまっておくことが、自分の知力の源だと知りました。



講義の後は昨日同様、インターン生同士がレポートを批評しあうグループワークを行いました。分かりやすいか、事実に誤認はないか、もっと適切な表現はないか─。多様な視点で原稿を磨き合います。











自分だけでは気付けないことを、ズバリ指摘してもらえる体験であると同時に、レポートには書き手それぞれの視点が生かされていて、刺激を受けました。



インターンシップも約半分が終わり、いよいよ後半。

明日からは3〜4人一組のチーム分かれ、それぞれが向き合うテーマを定めて取材に動き出します。



「伝えること」の難しさと魅力、可能性に触れた前半の学びを生かして、自分自身のさらなる成長につなげたいと思います。


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河北新報社 記者と駆けるインターン

このブログは、2012年夏から2019年春まで通算19回行われた、大学生向けの記者体験プログラム「記者と駆けるインターン」の活動報告です。 2019年夏からは内容や期間が異なりますので、ご了承ください。 詳細は最新の記事をご覧ください。