閖上のこれまでと、これからと

インターンは4日目に入りました。大高志織@東北大学です。



 開始30分前には続々とインターン生が集まり、河北新報の朝刊を読んだり、インターン生同士や中島さん@河北新報デジタル事業部を交えてお喋りをしたりしていました。







 ちなみに今日の朝刊には大泉さん@河北新報デジタル編集部が執筆した記事が掲載されているそうです。





 さて今日は座学会場を離れ、津波被災地である名取市閖上を視察しました。







 インターン生20名と大泉さん、中島さんを乗せたバスは名取市閖上に向かいます。



 案内役を務めてくださったのは、震災前まで閖上で長年笹かま製造販売業を営んできた「ささ圭」の女将さん、佐々木靖子さん。閖上にある日和山は、例えるなら一般的な民家の2階の屋根に上がったぐらいの、山とは言えない程の大きさの人工の山です。石段を20段ほど上がった頂上には、震災で犠牲になった方々の慰霊碑がありました。



 頂上から眺めた風景は、かつてそこに閖上の街があり、約5000人の人々が生活していたとは信じられないほど、家の基礎だけが残った土地に雑草が茂り、青々としていました。







 次に訪れた閖上小の体育館では、震災後にボランティアが回収した品々が保管、公開されていました。







 ランドセル、ハーモニカ、写真、賞状、位牌…。震災前の人々の生活を彩った品々が、所狭しと並べられていました。震災から一年半が経った今でも、こんなにも沢山の思い出の物が残されている事実。



「もしかして、これらの持ち主は亡くなってしまったの?」

「思い出の品を探しに来られないほど心が傷ついているの?」



展示品の数の多さもさることながら、被災者のいまに思いを馳せると、愕然としました。



 小学校からバスで15分ほど走った「閖上さいかい市場」は、かつて閖上で商売を営んでいた地元商工会加盟の32業者のうち、11店の方々がプレハブの店舗で業務を再開した仮設商店街です。



 ここで楽しい昼食。お弁当は市場のお惣菜屋「匠や」さんが作ってくれました。煮物、揚げ物、サラダ、マーボー豆腐…。ボリューム満点で、とても美味しかったです。私たちのために一生懸命作ってくださった気持ちに応え、そして新たな店を築く歩みを後押しするためにも、個人的にもう一度訪れたいと思います。







 食後の30分は自由行動。インターン生は様々なお店で買い物をしたり、店主さんや、市場を訪れた方々に話を聞いたりしていました。(大泉さんは八百屋さんで桃を沢山買っていました!大人買い、羨ましい!)



 その後、今月19日に竣工式を迎える「ささ圭」の新工場を訪れました。新工場は、閖上から内陸に約4キロ。震災から一年半あまりで、「ささ圭」は復興の新たなステージに入ります。

 真新しい工場内で、靖子さんの夫で社長の佐々木圭亮さんにお話を伺いました。「多くの方の支援、声援があったからこそ、ここまで来られた。工場を再開させることこそが、恩返しだと思ってやってきました」

 力強い言葉とまなざしに、社長の強い決意を感じました。



 工場はちょうど、新しい製造ラインでの試作の真っ最中でした。「食べてみて!」。新工場から生み出された笹かまを、ささ圭関係者以外が食べるのは、何と私達が初めて! 感想は「味はおいしいけど、ちょっと皮が硬いかな?」。

こちらの表情を読み取ったのか、社長は「そうなんだよね、ちょっと焼きすぎだよね。新しい機械を使いこなすのは本当に大変。本格稼働までの間に、ちゃんと仕上げなくちゃね」。老舗として満足のいく笹かまが一日も早く仕上がり、多くの人の舌を唸らせる日を心待ちにしています。





 いよいよ明日は、一緒に取材に歩き、一緒に1本の記事を書き上げるグループが発表されます。この4日間で既に、取材の心構えやノウハウなどを沢山教わりましたが、今後も一つも漏らさず吸収し、迫りくる取材本番の日に備えて、さらに成長していきたいと思います。
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河北新報社 記者と駆けるインターン

2012年夏にスタートした、大学生向けの記者体験プログラム。 東日本大震災の被災地で、人に会って話を聞き、大事なポイントを見つけ、限られた字数で記事にする―。 そうした体験は、ジャーナリスト志望者のみならず、どんな職種職業にもつながる「生きる力」を養います。 このブログでは、学生の活動成果である記事と、活動中の日々の様子などを随時発信していきます。 募集告知もこちらで行います。

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