イチゴ狩りに参加しました

インターン3期の開沼達也@東北学院大卒です。



去る3月24日、宮城県山元町の各いちご園で、いちご狩りが行われました。

縁あって、僕を含めインターン3期のメンバー4人が現地を訪れました。



この日は、仙台市などにある被災者向け民間借り上げ住宅の住民でつくる「若松会」の子供たちが「春のイチゴ大感謝祭」に招かれていました。イチゴ工場見学やいちご狩り体験をする現場に、サポート役として同席しました。



見学したイチゴ工場は「先端農場山寺研究所」です。

ここでは最先端技術を導入した次世代大規模農場の実験をしています。



案内されたのは移動式ベンチです。腰を曲げなくても作業できるように高さは胸ほどのところに設定されています。イチゴの苗が一列に整然と植えられています。







従来、地面の高さの土で育てていたのとは、別物の印象です。



足下にあるペダルを踏むとベンチが左にスライドし、後ろにあったベンチが前に出てくる仕組みで、脇には水まき用の機械が付いています。人が動き水を巻くのではなく機械により水まきが出来るので負担がかなり軽減されるそうです。



施設内には大きな貯水タンクもありました。







栽培に水道水を使うと、水道代に月200─300万円もかかってしまうのだとか! そこで、貯水タンクに雨水を貯めて使う事で、大幅な水道費の節約が期待できるそうです。



「これからの農家は、いかに低コストで良い物を作るかが大事」と教えてもらいました。



ほかにも、太陽光を自動で調節する電動式のカーテンがあったり、多品目栽培によって通年での収穫を目指したり、これまでの農業とは一線を画す実験を紹介してもらいました。



こうした案内は、僕たちには目からウロコで新鮮でしたが、主役の子どもたちにとっては、ちょっと難解だったようです。それでも案内を聞く間に、すっかりお腹はペッコペコ。



いよいよイチゴ狩り本番の時を迎え、

「ここにある真っ赤なイチゴ、全部食べちゃってください!」

と声をかけられると、目を輝かせて真っ赤なイチゴを探しに散らばりました。



…目を輝かせているのは子どもだけでなくインターン生もだったようです。











イチゴ狩りの後はデザートも用意されていて、子どもたちは大喜びでした。





帰りのバスで子どもたちは口々に「楽しかった!」と満面の笑みを浮かべていました。



みなし仮設で暮らす子どもたちは同じ学校に通いながらも、放課後は友達と遊ぶ機会に恵まれなかったり、かつて暮らした地域からは遠く離れた学校に通っていたりするので、こうしたイベントは旧友と過ごす貴重な再会、交流の時間でもあります。



「また次に友達と会えるのを楽しみにしています」

バスの中で聞いた何気ない一言が、胸に突き刺さりました。


 


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河北新報社 記者と駆けるインターン

このブログは、2012年夏から2019年春まで通算19回行われた、大学生向けの記者体験プログラム「記者と駆けるインターン」の活動報告です。 2019年夏からは内容や期間が異なりますので、ご了承ください。 詳細は最新の記事をご覧ください。