被災地に触れる

本日4日目のブログ担当は広島大学4年生徳田博明です。昨日21日、活動3日目の様子を報告します。



日がさんさんと照って、汗がポタポタ落ちる。土の中に先の尖ったスコップを一生懸命突き刺しては、がれきを手で取る─。地道で地味な農地復興に取り組むインターン生の姿が、仙台市若林区六郷にありました。







仙台市若林区の沿岸部は、東日本大震災の津波被害が大きかったところです。その一帯で震災直後から、農地の再生を中心とした被災地支援に取り組んでいるReRoots(リルーツ)いう団体があります。昨日はその活動に参加する形で、被災した家の跡地で、がれきを拾い続ける作業を行いました。50分地面と格闘しては、10分休む。それを3回繰り返しました。



貴重な休憩時間もインターン生は動きを止めません。早く活動の成果を出したいと気持ちが昂るあまり、休憩時間返上で作業を続ける人がいました(ボランティアの安全を考える上では、本当はまずい)。



震災から2年半が経過しようとする今も、多くのボランティアが集うリルーツの魅力に迫ろうと、リルーツスタッフの取材を試みるメンバーがいました。



他県から来たボランティアをつかまえて、話を聞く仲間もいます。どのインターン生もボランティア作業と取材とをアグレッシブに両立させていました。



そして肉体労働から一夜明けた本日、みな表情は一様にげっそりです。それではいかんと、眠気覚ましドリンクに頼る同志もいます。そこまで辛そうなのは、どうしてでしょう?



正直に言うと、ボランティア作業自体は、それほどハードではありませんでした。むしろ、問題はその後。みな朝から精気がないのは、「本日22日朝8時まで提出」(デスク)という条件で課せられた宿題のせいなのです。



宿題の内容は、昨日のボランティア活動のレポートです。字数は800〜1200字。執筆のための時間は、睡眠時間を削る以外なかった事を考えると、鬼のようなミッションです。



誇らしいのは31人の仲間全員が、しっかりミッションをクリアした事です。そして、その原稿を素材に今日は、インターン生が2グループに分かれ、デスクを交えて互いに批評し合いました。







みんな、デスクや仲間に様々な指摘を受けました。嬉しいコメントだけではありません。ほぼ徹夜明けの心身には耐えがたい苦言や忠告も多くありました。それでも、今はどんな指摘であっても、自分たちの取材スキルを高め、記事執筆の能力を磨く大事な「助言」です。沢山の刺激をもらい、明日の取材に向けて得るものの多い批評会となりました。



さぁ明日は取材本番です。8グループが街に散り、8つの企業・団体を取材します。よし、みんな頑張るぞ!


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河北新報社 記者と駆けるインターン

このブログは、2012年夏から2019年春まで通算19回行われた、大学生向けの記者体験プログラム「記者と駆けるインターン」の活動報告です。 2019年夏からは内容や期間が異なりますので、ご了承ください。 詳細は最新の記事をご覧ください。