記者としての心構え
インターン3日目。本日のブログ担当は中央大学3年の藤井かをりです。
今回は2日目、20日午後の活動を報告したいと思います。
この日は河北新報のプロカメラマンである門田勲さんから、報道写真の撮影と心得を学びました。
昼食を食べたあとの眠い時間に始まった冒頭、
「寝ないで頑張れ」と言われるのかと思いきや、
門田さんがかけてくれた言葉は「眠かったら寝てもいいよ」(笑)。
もちろん、そんなはずもなくインターン生は熱心に耳を傾けていました。
「写真は自分の心を映す鏡」—。
冒頭、門田さんはこの言葉を使って「報道写真」とは何なのかということを
インターン生それぞれの心に投げかけました。
写真とは相手を映すもの? 今までのそんな認識が一気に覆され、写真への興味が湧いてきました。
門田さんをはじめ河北新報のカメラマンの皆さんは、震災直後から被災地を繰り返し訪れ、数々の写真を撮ってきました。それらの写真を一枚一枚見せながら、当時の状況や込められた思いを丁寧に語ってくれました。
風景自体がモノトーンで、当時の悲しい空気までとらえています。事実だけでなく、撮影者の気持ちも表現されているようです。
次々と画面上に切り替わる被災地の写真—。
そのひとつひとつの写真を目に焼き付けるように、インターン生は食い入るように見つめていました。
新聞を読む中で、当たり前のように目にしていた写真。
何も考えなければパッと見るだけで終わってしまう写真。
しかし、たった一枚で見る人の心を動かせることができるのが、写真なんだと知りました。今まで感じていなかった写真の持つ力の大きさを、門田さんのお話と目の前にある写真が教えてくれました。
しかし一方で、門田さんは震災の時から現在まで、「葛藤を抱えながら写真を撮っている」と言います。
「自分はただ写真を撮るだけで、誰の命も救えない」。
震災時に感じたもどかしさはまだ消えていません。
それでも門田さんが写真を撮り続ける理由。
それは写真が持つ、「人と人とをつなぐ」力だと言います。
少し小さいですが、門田さんが震災翌日にヘリから空撮したこの写真は、津波で夫を含め3人を失った宮城県気仙沼市の女性が助けを求めて、必死に旗を振っている姿をとらえています。震災後、この女性は深い哀しみにくれ、なかなか前に進むことができなかったと言います。
しかしこの写真の中に、「生きたい、生きなければならない」という当時の思いが蘇り、生き直すための決意になったと言います。
「この写真を撮ってくれてありがとう」。
写真を見た女性は、門田さんに手紙でこう伝えました。
そしてこれは、その女性が家業の酒屋の経営を再開したときの写真です。女性の凛とした姿が印象的です。
門田さんは、今でもこの女性と連絡を取り合い、交流を続けています。
「一枚の写真が相手の絶望を救ったり、事態を好転させることがある」
写真の持つ力を信じて、門田さんは写真を撮り続けています。
最後に門田さんは、撮影する側の心構えを有名な写真家の言葉を引用して教えてくれました。
その中で一番印象に残ったフレーズを紹介します。
「現場で写真を撮る時に大切なのは、相手へのリスペクトです」
米国の報道写真家、ジェームズ・ナクトウェイの言葉だそうです。
相手をひとりの人間として尊重する。
そしてその人の姿を「撮らせてもらう」。
目の前の相手に真剣に向き合う姿勢こそが、この言葉を大切にしている門田さんが心に残る写真を数多く撮っている理由なのだと思いました。
写真を撮るときだけでなく、記者として取材をする上でも共通する大切な心構えを学ぶことができました。
「写真は自分の心を映す」—。
始めは分からなかった意味が少しわかったような気がしました。
写真だけでなく、記事を書く際にも「自分が何を伝えたいか」を常に問いながら相手に向き合っていく、真剣さと謙虚さが記者には必要なのだと思います。
2日後に取材を控えたインターン生は、記者としての取材をすることの重みに触れ、背筋がピンと伸びました。
2日後に迫った被災地の中小企業への取材の下準備も、各班順調に進んでいます。
今回は4人ないし3人のグループを8班編成しました。それぞれグループごとに電話でのアポ取り、質問事項の吟味、記事の執筆といった一連の流れに挑戦します。
現在は、グループごとに取材したい企業を決め、どんなことを書きたいのかということを熱心に話し合っています。
「自分は記事を通して何を伝えたいのか」—。
門田さんの教えを胸に、自分の心に問いかけながら、取材していきたいと思います。
次回のブログは農地でのボランティア活動を行った様子を伝えてもらいます。引き続き、成長の様子をご覧下さい。
今回は2日目、20日午後の活動を報告したいと思います。
この日は河北新報のプロカメラマンである門田勲さんから、報道写真の撮影と心得を学びました。
昼食を食べたあとの眠い時間に始まった冒頭、
「寝ないで頑張れ」と言われるのかと思いきや、
門田さんがかけてくれた言葉は「眠かったら寝てもいいよ」(笑)。
もちろん、そんなはずもなくインターン生は熱心に耳を傾けていました。
「写真は自分の心を映す鏡」—。
冒頭、門田さんはこの言葉を使って「報道写真」とは何なのかということを
インターン生それぞれの心に投げかけました。
写真とは相手を映すもの? 今までのそんな認識が一気に覆され、写真への興味が湧いてきました。
門田さんをはじめ河北新報のカメラマンの皆さんは、震災直後から被災地を繰り返し訪れ、数々の写真を撮ってきました。それらの写真を一枚一枚見せながら、当時の状況や込められた思いを丁寧に語ってくれました。
風景自体がモノトーンで、当時の悲しい空気までとらえています。事実だけでなく、撮影者の気持ちも表現されているようです。
次々と画面上に切り替わる被災地の写真—。
そのひとつひとつの写真を目に焼き付けるように、インターン生は食い入るように見つめていました。
新聞を読む中で、当たり前のように目にしていた写真。
何も考えなければパッと見るだけで終わってしまう写真。
しかし、たった一枚で見る人の心を動かせることができるのが、写真なんだと知りました。今まで感じていなかった写真の持つ力の大きさを、門田さんのお話と目の前にある写真が教えてくれました。
しかし一方で、門田さんは震災の時から現在まで、「葛藤を抱えながら写真を撮っている」と言います。
「自分はただ写真を撮るだけで、誰の命も救えない」。
震災時に感じたもどかしさはまだ消えていません。
それでも門田さんが写真を撮り続ける理由。
それは写真が持つ、「人と人とをつなぐ」力だと言います。
少し小さいですが、門田さんが震災翌日にヘリから空撮したこの写真は、津波で夫を含め3人を失った宮城県気仙沼市の女性が助けを求めて、必死に旗を振っている姿をとらえています。震災後、この女性は深い哀しみにくれ、なかなか前に進むことができなかったと言います。
しかしこの写真の中に、「生きたい、生きなければならない」という当時の思いが蘇り、生き直すための決意になったと言います。
「この写真を撮ってくれてありがとう」。
写真を見た女性は、門田さんに手紙でこう伝えました。
そしてこれは、その女性が家業の酒屋の経営を再開したときの写真です。女性の凛とした姿が印象的です。
門田さんは、今でもこの女性と連絡を取り合い、交流を続けています。
「一枚の写真が相手の絶望を救ったり、事態を好転させることがある」
写真の持つ力を信じて、門田さんは写真を撮り続けています。
最後に門田さんは、撮影する側の心構えを有名な写真家の言葉を引用して教えてくれました。
その中で一番印象に残ったフレーズを紹介します。
「現場で写真を撮る時に大切なのは、相手へのリスペクトです」
米国の報道写真家、ジェームズ・ナクトウェイの言葉だそうです。
相手をひとりの人間として尊重する。
そしてその人の姿を「撮らせてもらう」。
目の前の相手に真剣に向き合う姿勢こそが、この言葉を大切にしている門田さんが心に残る写真を数多く撮っている理由なのだと思いました。
写真を撮るときだけでなく、記者として取材をする上でも共通する大切な心構えを学ぶことができました。
「写真は自分の心を映す」—。
始めは分からなかった意味が少しわかったような気がしました。
写真だけでなく、記事を書く際にも「自分が何を伝えたいか」を常に問いながら相手に向き合っていく、真剣さと謙虚さが記者には必要なのだと思います。
2日後に取材を控えたインターン生は、記者としての取材をすることの重みに触れ、背筋がピンと伸びました。
2日後に迫った被災地の中小企業への取材の下準備も、各班順調に進んでいます。
今回は4人ないし3人のグループを8班編成しました。それぞれグループごとに電話でのアポ取り、質問事項の吟味、記事の執筆といった一連の流れに挑戦します。
現在は、グループごとに取材したい企業を決め、どんなことを書きたいのかということを熱心に話し合っています。
「自分は記事を通して何を伝えたいのか」—。
門田さんの教えを胸に、自分の心に問いかけながら、取材していきたいと思います。
次回のブログは農地でのボランティア活動を行った様子を伝えてもらいます。引き続き、成長の様子をご覧下さい。
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