震災前を超えるおいしさを求めて 国際基督教大1年 宮曽根郁
東松島市に工場を持つ高橋徳治商店は、
無添加練り商品をはじめとする水産魚介加工品の製造、販売を行っている。
看板商品は、国内でとれたタラすり身と国産大豆からできた豆腐を使った「おとうふ揚げ」だ。
無添加練り商品をはじめとする水産魚介加工品の製造、販売を行っている。
看板商品は、国内でとれたタラすり身と国産大豆からできた豆腐を使った「おとうふ揚げ」だ。
社長の高橋英雄さん(64)は
「昼食が食べられなくなるくらい、毎朝試食するんだよね」と笑う。
「昼食が食べられなくなるくらい、毎朝試食するんだよね」と笑う。
無添加の練り物をつくりはじめたのは38年前。
大手の下請けをやっていた頃、先代が無添加志向を打ち出し、営業活動をはじめた。
子どもにも安心して食べさせられる食品として、
徐々に全国の学校給食に提供されるようになった。
大手の下請けをやっていた頃、先代が無添加志向を打ち出し、営業活動をはじめた。
子どもにも安心して食べさせられる食品として、
徐々に全国の学校給食に提供されるようになった。
「素材を生かした安全な食品を食べてほしい。
無添加の練り物づくりは手間がかかるぶん、やりがいがある」と話す。
無添加の練り物づくりは手間がかかるぶん、やりがいがある」と話す。
合成調味料、保存料などを一切含まない無添加の練り物は、
品質の維持が難しい。
加熱温度は一度ずつ、塩は0.01パーセント単位で調整する。
毎朝味を確認するのは、5年以上の経験を積む社員だ。
塩加減はどうか。
甘みはちょうどいいか。
わずかな味の違いを舌で感じとる。
上手くいけば3時間ほどで味が完成し、製造を開始する。
上手くいかなければ、その日の製造を見送ることもある。
品質の維持が難しい。
加熱温度は一度ずつ、塩は0.01パーセント単位で調整する。
毎朝味を確認するのは、5年以上の経験を積む社員だ。
塩加減はどうか。
甘みはちょうどいいか。
わずかな味の違いを舌で感じとる。
上手くいけば3時間ほどで味が完成し、製造を開始する。
上手くいかなければ、その日の製造を見送ることもある。
2011年3月に発生した東日本大震災で、
会社は大津波の被害をうけた。
石巻市の全3工場がほぼ全壊し、製造停止。
従業員79人全員の解雇を余儀なくされた。
気持ちが沈みこむ日々がつづいた。
支えてくれたのは、鹿児島から青森まで全国から集まってくれた
1500人以上のボランティアや地元水産企業の社長、家族。
「大勢の人の気持ちを受け取って、
食品づくりにかける思いがさらに強くなった」と振り返る。
会社は大津波の被害をうけた。
石巻市の全3工場がほぼ全壊し、製造停止。
従業員79人全員の解雇を余儀なくされた。
気持ちが沈みこむ日々がつづいた。
支えてくれたのは、鹿児島から青森まで全国から集まってくれた
1500人以上のボランティアや地元水産企業の社長、家族。
「大勢の人の気持ちを受け取って、
食品づくりにかける思いがさらに強くなった」と振り返る。
2011年10月に製造ラインを再開。
13年には東松島の新工場に拠点を移し、
震災前の従業員は現在20名以上戻ってきている。
13年には東松島の新工場に拠点を移し、
震災前の従業員は現在20名以上戻ってきている。
無添加を追求した練り物。
それだけではなく、支えてくれた人たちに対する感謝の思いがつまった食品へ。
震災前を超える美味しさをめざし、試行錯誤をつづける。
それだけではなく、支えてくれた人たちに対する感謝の思いがつまった食品へ。
震災前を超える美味しさをめざし、試行錯誤をつづける。
【おとうふ揚げにこめる思いを語る高橋英雄社長】
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