相手の心を開くなら 慶應義塾大学2年 湯川うらら



 


インターン3日目。甲子園で仙台育英が強敵早稲田実業に打ち勝ち、決勝に駒を進めましたね。仙台の街がいつもより熱気に包まれている気がします。しかし、河北新報社のホール内は事件や試合関係無く、今日もインターン生15人の熱意に満ちあふれています。担当は、慶應義塾大学2年の湯川うららです。


 


 


今日も濃厚な1日でした。


まず午前中は、「模擬インタビュー」がありました。これは、インターン生が記者の取材の雰囲気を感じることで、現場のシミュレーションをするために設けられた講座です。「株式会社多賀城フラワー」の代表取締役である鈴木貴資さんにお越しいただき、大泉デスクとの対談をしていただきました。



 


「取材の中で何が怖いか。それは『無言』です」


と鈴木さんは言います。無言になり、「あれ?」と不安になる。すると、不信感が生まれ、探り合いが始まります。こうなってしまうと、互いに表面上の会話をすることに留まり、薄っぺらい話しか聞く事ができないのです。それではネット検索と同じです。


 


実りのある取材にするために大切なのは、良い質問をすることだけではありません。


コミュニケーション技法の一つに「ペーシング」というものがあります。


ペーシングとは、相手の「声色・声の強さ・リズム」に自分の話し方を合わせたり、相手の話に対しリアクションをとることです。例えば、「相手がゆっくり話すなら自分もゆっくり頷く」「饒舌な人なら素早く合いの手を入れる」「方言なら、自分も方言を使ってみる」などが挙げられます。相手とペースがかみ合うと、言葉のキャッチボールをすることができます。


 


相手の心を開くなら、まずは自分から。


「私はあなたの話を聞きたいです」という姿勢を見せることが大切です。


 


 


午後は、「写真寸評会」がありました。前日の写真研修に引き続き、写真部の門田デスクにお越しいただきました。門田デスクが私たちに課した写真の課題は「熱」。15人が限られた時間の中で思い思いの「熱」にレンズを向けました。


 



一人一人の写真を丁寧に講評してくださる門田デスク。


 


「写真は自己表現。たまには自分にテーマを与えて写真を撮ってみてほしい」


と門田デスクは言います。記者のレベルには到底及ばない私たちですが、今回の寸評会で、「コミュニケーション手段」としての写真の奥深さを感じる事ができました。


--------

河北新報社 記者と駆けるインターン

このブログは、2012年夏から2019年春まで通算19回行われた、大学生向けの記者体験プログラム「記者と駆けるインターン」の活動報告です。 2019年夏からは内容や期間が異なりますので、ご了承ください。 詳細は最新の記事をご覧ください。