「驚き」発見の準備 東京外大3年 小林知史

今日18日、インターン2日目、

取材と記事執筆の基本を学ぶ座学を受講しました。


デスクから「取材前に何を質問するかなどの準備をせよ」とアドバイスを受けました。


一方で「シナリオありき取材は、定型的でありきたりな結果につながる危うさもある」というお話もありました。



では、取材活動における事前準備は、何のために行うのでしょうか?

そもそも、そんな準備は必要なのでしょうか?


取材の事前準備を行うことは、聞かなければならないことを整理したり、

より深い話を聞くための土台になりうると考えます。

ですが、事前調査に頼り過ぎれば、取材は事前に調べたことを確かめるだけの流れ作業になってしまう恐れもあります。

 


冷静になって考えれば、事前に調べられるのは、

世の中で既に明らかになっている事柄です。

それをベースに取材をしても、いわゆる「コピペ記事」のように、

定型的で魅力のない記事しか書けないと考えます。

そんな記事が並んだら、新聞全体の魅力を損なうことにもなりかねません。


 



取材準備の必要性についてのモヤモヤが膨らむ中で、

デスクが私にくれた言葉は

「フレームワークが壊れるさまを楽しんでみろ」

というものでした。


 


事前に調べて知った事実を、乗り越える事実を発見する。

思い描いていた枠組みが、覆されることも取材の喜びと考える。

そこに取材の醍醐味や報道の役割があるのだとの教えです。


 


インターネットの時代、いまや客観的、統計的な情報などは簡単に検索できます。



だからこそ、記者が足を運び、現場で出くわした

「えっ、そんあことあるの!?」という発見や驚きが、

読者の関心にもつながるというのです。


 


新しい事実を掘り起こすために事前に準備し、

読者の知りたいことがどこにあるのかにも思いを巡らせておく。

そんな「準備」こそが、

結果として面白い記事を生み出すことにつながると受け止めました。

 


「調べても出てこない情報を見つけ出す!」

ネットにはない、独自の情報を、自分たちも発見したいと思います。



 


 


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河北新報社 記者と駆けるインターン

このブログは、2012年夏から2019年春まで通算19回行われた、大学生向けの記者体験プログラム「記者と駆けるインターン」の活動報告です。 2019年夏からは内容や期間が異なりますので、ご了承ください。 詳細は最新の記事をご覧ください。