ヘルシーハット(仙台市宮城野区) 子ども喜ぶ食事会を 東北芸術工科大学2年小松結衣

 

 卵の使わないオムライス。小麦を使わなないラーメン。目の前に並ぶ御馳走に、アレルギーを持つ子どもたちの目は生き生きと輝き出す。

 仙台市宮城野区にある「ヘルシーハット」は全国有数のアレルギー対応専門店あだ。店の棚には惣菜やデザート、日用品と多様な製品が置かれている。一角に「アトピッ子カフェ」というスペースもあり、アレルギーを持つ子どもがこの店で外食を楽しめるようになっている。

 1984年に「食べる物がない。理解者も居ない。そんな人たちを助ける仕事がしたい」と社長の三田久子(63)さんが夫と共に店を開いたのが始まりだった。

 2011年の東日本大震災で、ヘルシーハットでは棚が倒壊し、商品が床一面に散らばるなどの被害を受けた。「アレルギーを持つ人は全ての非常食が食べれるわけではない」。ヘルシーハットでは全国から寄せられたアレルギー対応の物資を各市役所に届ける活動を行った。

 震災で店の課題になったのは、アレルギーの子どもが食べることが出来て、尚且つ備蓄できるお菓子が作られていなかったことだ。「支援物資のお菓子を、アレルギーの子は一つも食べれなかった」.。そう告げる三田さんの表情は暗い。

 悔しさをばねに、ヘルシーハットは試行錯誤を繰り返した。従業員が意見を出し合い、小麦粉、卵、牛乳を使わないクッキー「まいこ」を作り出した。

 17年からホテルレオパレスの協力の元で「スペシャルバイキング」を開催している。卵を使わないショートケーキ、お米のピザ。アレルギー対応のなされたバイキングでは、普段は外食すらままならない子供たちが「これ全部食べていいの?」と親に訊ねる。許可を貰った子供たちの目は更に生き生きと輝き出す。

 「アレルギーが原因で人生が変わってはいけない」。三田さんはごく微量の化学物質に接しただけで体調不良に陥る病気(化学物質過敏症)と戦う三田さんは自身の真情を吐露する。「こういった病気は理解者の存在が何より大切」。

河北新報社 記者と駆けるインターン

2012年夏にスタートした、大学生向けの記者体験プログラム。 東日本大震災の被災地で、人に会って話を聞き、大事なポイントを見つけ、限られた字数で記事にする―。 そうした体験は、ジャーナリスト志望者のみならず、どんな職種職業にもつながる「生きる力」を養います。 このブログでは、学生の活動成果である記事と、活動中の日々の様子などを随時発信していきます。 募集告知もこちらで行います。

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