自力できっかけを作る 東北大3年 三好桃子

こんにちは!東北大文学部の三好桃子です。

11月23日(月)の活動をご紹介します。


記者と駆けるインターン12期、活動7日目は名取市閖上地区の視察です。

閖上地区へ向かうバスの中、メンバーは取材への期待と不安が入り混じった面持ちです。

今回は各々が自力で話を聞きに行かなければなりません。

さてどうなるでしょうか。


市街地が車窓から見えていたのが、気がつくと辺りには平らな地面が広がっていました。そんな中ぽっこりと盛り上がって見える丘が日和山です。

全員がここで線香をあげ、震災犠牲者への祈りを捧げました。


茶色い地面が一面に広がるこの場所に、かつて街があり、人々の日常があったのです。

静かな今の閖上の光景が、かえって災害の恐ろしさを語りかけてくるようでした。


この日は名取市のかまぼこ会社「ささ圭」の佐々木靖子さんが案内をしてくださいました。

日和山に現在立てかけられている石碑は、昭和8年の津波が記されたものでしたが、

その存在が忘れ去られていたそうです。

防災への意識を年月を超えて伝えていくことの難しさと大切さを佐々木さんは語ります。


今回閖上地区への視察に同行してくださった「ささ圭」の佐々木靖子さん



次に向かったのは閖上さいかい市場です。

佐々木さんによれば、もとは「閖上に戻ろう」と息を合わせてやってきた市場も、

閖上以外の地へ移転する商店もあり、

店ごとに異なる道を歩み始めているとのこと。

かさ上げ工事が遅れていることや、

「閖上へ戻ったとして商売が成り立つのか」という心配があるそうです。

震災からまもなく5年が経とうとしている今、震災直後とはまた違った問題に閖上の人々は直面し、それぞれが難しい選択を迫られているのだと感じました。



閖上地区とさいかい市場では、それぞれ自由行動の時間に取材を行いました。

朝市に行った人、資料館「閖上の記憶」で話を聞いた人。

それぞれがどんな取材をしてきたかは、次回の原稿批評会で明らかになることでしょう。


現地の方に声をかけてじっくり取材できていた人もいたようですが、個人的には今回積極性が足りなかったのが反省です。

大泉さんや同行されていたこのインターンOBの方からもご指摘いただいた通り、

ファーストコンタクトを自分から取る積極性を持たなければなりません。

「自分から働きかけてきっかけを作る力」が必要な局面は、インターンに限らずあるはずです。次からは躊躇う時間をなくし、すぐに行動しようと思います。

トライを重ねて、自分の苦手を「当たり前にできること」に変えられるよう目指します。


最後に恒例のメンバー紹介です。

今回はA班の及川愛結さん!宮城学院女子大学の三年生です。

実はウェブマガジン「いぐする仙台」でも学生記者を務めており、

1日に取材が三つなんてこともあったようです。


スポーツジムでバイトをするなどとてもアクティブな彼女。

ショートカットが印象的ですが、インターンが始まる前に、

気合を入れるため長髪をバッサリ切ったのだとか。

体がカチコチの私としては及川インストラクターに柔軟ストレッチを教わりたいところです。今度ぜひお願いします。


11月が早くも過ぎ去ろうとしています。

それぞれ大学のテストやサークル活動をこなしながら、

取材に個人原稿に班原稿と、まさにここまで駆けてきました。

師走は目の前。

学生記者も、このまま駆け抜けていきましょう!


東北大学 三好桃子


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河北新報社 記者と駆けるインターン

このブログは、2012年夏から2019年春まで通算19回行われた、大学生向けの記者体験プログラム「記者と駆けるインターン」の活動報告です。 2019年夏からは内容や期間が異なりますので、ご了承ください。 詳細は最新の記事をご覧ください。